海洋物理探査システム
海洋物理探査システムとは
海洋物理探査システムは、エアガンやスパーカーなどの発震源、海底下地質からの反射波を受振するストリーマーケーブル、船上のデータ収録装置、航法関連装置、エアガン制御装置、ストリーマーケーブルの深度調整装置などから構成されます。収録した反射波のデータ処理を行うことで、海底下地質構造をイメージングすることが出来ます。
当社は、調査の目的に応じて、【最適なストリーマーケーブルのチャンネル数・曳航長・ハイドロフォン間隔・発震源】などご提案させていただきます。
海外の海洋資源開発では3次元物理探査が多く行われており、近年はより広範囲、高分解能を実現するシステムが要求されています。当社においては、販売、開発を進めている海底地震計とのハイブリッドでの物理探査にて、より高分解能の探査が可能となるソリューションを提供します。海底資源の効率的な開発、経年での海底資源の変化監視など、環境負荷を最小限としながら、費用対効果が大きくなる技術の展開が始まっています。
海洋資源開発(石油・ガス開発)・学術研究向けの機器販売・サービス提供
当社は、元々海洋資源開発(石油・ガス開発)や学術研究向けを中心としていた機器販売、サービス提供を、洋上風力発電の海底下地質構造調査向けにも提供しています。要求される高分解能な海底下地質構造のイメージングのため、発震源、データ収録などを最適化し、今後はUHR3Dにて、より広範囲、高分解能で海底下地質構造のイメージングが可能となるようサービス構築を進めています。
システム機器構成品の選定から、設計・製造、据付調整、整備・修理、トレーニング、運用・調査支援など、総合的に調査のご要望に応じて当社にて対応いたします。詳細についてはお問合せ下さい。
洋上風力向け音波探査
洋上風力発電向け音波探査
洋上風力発電施設の建設予定海域において、海底地盤の調査も積極的に実施しております。海域の特性に応じて最適な機器の選定から設計、調査、データ解析まで、ワンストップでサポートいたします。当社は、石油・ガス開発において培った先端の調査技術やノウハウを活かし、高精度でスピーディーなデータ提供を実現いたします。
また、当社は安全教育にも重点を置いております。欧州では、海洋開発が進展する中で、石油ガス産業を中心に洋上での建設工事やメンテナンスにおけるHSE(健康・安全・環境)活動が実施されており、洋上風力発電設備の建設工事でも同様の取り組みが進められています。
当社では、洋上で安全な作業を実現するために、英国の石油産業従事者向け教育機関であるOPITO(Offshore Petroleum Industry Training Organization)の規定に基づいたサバイバルトレーニング(BOSIETコース)の修了を全スタッフに義務付けています。これにより、海洋資源開発産業の水準に適合した安全教育を受けたスタッフが海域での調査を担当いたします。
当社のUHR調査(Ultra-High Resolution Seismic Survey)で使用する機器などの詳細は資料をダウンロードしてご確認ください。
DUGデータ処理・解析サービス
グローバルに実績を積んだ海洋資源開発関連データ処理サービス
DUG社はオーストラリア、イギリス、アメリカ、マレーシアにデータ処理センターを配置し、合計で30 petaFLOPSの大規模なスーパーコンピューターを保有し、クラウド経由で高性能な計算処理サービス ”HPCaaS” (High Performance Computing as a Service) を分野に限らず提供いたします。海洋資源開発向けのデータ処理に多くの実績を積み、遺伝子工学、気候モデリング、化学、天文学などでも幅広くDUG社の計算処理サービスが活用されています。
DUG社では高速計算処理サーバーを絶縁性液体に浸ける、独自の液体冷却システム(DUG Cool)を構築、消費電力も一般的なデータセンターの半分程度に抑えることを実現し、結果として運用コストも大幅に抑えています。
DUG INSIGHTソフトウェアにて物理探査データ処理から解釈までをサービスとして提供し、顧客側でも同様な処理・解釈も可能とするようソフトウェアのライセンスを販売し幅広く活用されています。
海洋地震計 OBS2Gシリーズ
海底下地層の長期監視ソリューション
OBS2Gシリーズは、海底資源開発や学術研究目的にて、自己浮上型やロープ連結型も多く活用され、低コストで効率的な運用にて海底下地層構造を高精度に可視化を実現する技術です。
より高度で大規模な顧客要求に対応できるよう、継続的にソリューション開発を行っており、これまでに国内、海外にて幾つかの商業化トライアルを行い、データ品質にて高い評価を得ています。
OBS2Gシリーズの特徴を活用した用途として、現在、海底下地層での二酸化炭素貯留(CCS)と、その利活用(CCUS)での貯留層監視があり、当社では、安全に海底下での長期間貯留を最小限の運用コストで監視する方法の商業化のため、OBS2G-SPを国内外で提案、開発を進めています。
OBS2G-SPは長期監視中において、都度作業クラスROVでの回収・再設置を不要とし、観測クラスROVを活用して光通信でOBS2G-SPを海底に設置したまま、データ取得を行います。長期間の監視ではROVの運用コストがプロジェクトコストを大きく左右するため、OBS2G-SPは大幅な運用コスト削減を叶える革新的なソリューションとなります。
技術支援・調査支援
海洋物理探査関連の技術支援・調査支援
当社ではご要望に応じて海洋物理探査関連の技術支援・調査支援を提供いたします。調査仕様に合致した機器構成、調査船バックデッキと運用法案など、調査に関連した総合的な設計・提案から、単体機器ごとにも当社、もしくは国内外パートナー企業の技術者がサポートいたします。
機器・システム納入、据付調整、コンプレッサ整備・修理、ウィンチ整備、洋上試験・運用支援、運用・整備トレーニング、システム改修、調査船バックデッキ艤装と傭船、など多岐にわたるサービスを提供して参りました。
国内外問わず海洋物理探査の技術支援を承りますので、詳細につきましては、お気軽にご相談ください。