水中フォトグラメトリ
IVM Technologies(アイ・ブイ・エム・テクノロジーズ)
HYDRO 社 シリーズ (ハイドロ 100/ 300/ 1000/ 3000)
HYDRO 300
水中の測量業務をmm未満精度でダイバーなしで実現
IVM社の水中フォトグラメトリカメラ『HYDROシリーズ』は、SLAM技術を応用した水中写真測量デバイスです。
HYDROシリーズは対象物の静止画を連続的に撮影し、撮影された水中静止画から、3D点群生成し、3Dレンダリングモデルを作成します。珊瑚礁などの自然造形物や海底に設置された消波ブロック、港湾護岸の破損、水中鋼製構造物の腐食膨張などの高精細モデル作成が可能です。点群の出力はIVM SLAM機能にてリアルタイムでも可能ですが、専用ソフトでポスト処理することにより凹凸度1mm未満のモデリング再現精度が可能です。水中測量では1/9,000 スケールの精度を達成しており、Bureau Veritas認証を2019年に取得しています。
HYDRO 100
汎用性の高い『HYDRO 300』は、1" / 12メガピクセルの大型高解像度撮像素子を備えたカメラ2台と、GPUベースの画像処理エンジン、専用の75000ルーメン(60W白熱電球92個分相当)の高光量LEDが一体化された水中カメラは、BlueROV2等の小型ROVを始め、Valor等観測クラスROV、また大型のワーククラスROVへも装着可能で、濁度がある水中環境においても、海洋構造物、港湾・ダムなどインフラ設備の計測で多く実測を積んでいます。
『HYDRO 100』はBlueROV2 など小型観測クラスROVにも搭載可能なサイズまで小型化、低コスト化を実現しました。バッテリ電源駆動、イーサーネットケーブル通信での運用を可能とし、より身近に水中写真測量を実現可能としています。
当社では、HYDROシリーズの販売のみならず、ニーズにあわせたHYDROシリーズとROVとの組み合わせのご提案もいたします。また、ご要望に応じて水中写真測量サービスをご提供いたします。
HYDROシリーズには、1000m耐圧/一体化構造の『HYDRO 1000』、3000m耐圧の特殊な圧力容器でカメラ部とプロセッサ部を別体化した『HYDRO 3000』があり、どのモデルも既存のROVへの装着が可能です。
高分解能 3D 地層探査システム
Kraken Robotics(クラケン・ロボティクス)社
Acoustic Corer(AC : アコースティック・コアラ―)
Sub-Bottom Imager(SBI : サブボトム・イメージャー)
洋上設備建設前の地層・地盤リスクの3次元高精度可視化
洋上風力発電所の建設工事では、工程遅延のリスク要因を可能な限り最小限とする必要があります。
一般的には2次元高精度音波探査とCPT/SPT、ボーリングでの地盤調査により、モノパイルやジャケット設計、また設置領域を評価しますが、それらの地層・地盤調査データは、あくまでも領域内の限られた地点や測線であるため、巨礫や浅層ガス、その他のリスク要因は潜在したままとなり、工事中に顕在化した場合は大きな遅延要因となりかねません。
アコースティック・コアラ―(Acoustic Corer:AC)は海底下の直径14m、深さ40~60mの円筒の ”コア”の地層構造を高精度に3次元で可視化する方法であり、洋上風力発電設備設計時にこのコア内全体を可視化し、予め地盤に関してのリスク要因を排除できます。
サブボトム・イメージャー(Sub-Bottom Imager: SBI)はACと同様に、ケーブルルートの海底下幅5m、深さ5~8mの地層構造を10㎝の高解像度で3次元で調査する方法であり、ケーブル敷設ルート上のリスク要因を予め顕在化させます。他の調査方法では概ね海底下1.5mが上限であるところ、より深いところ(5~8m)まで可視化できます。
不発弾探知(UXO)を含むケーブルルートでの障害物探査から、ケーブル埋設深さについても、送電を中断することなく、垂直・水平方向の高精度な調査が可能です。
SBIはROVへのスキッド取付タイプと、調査船での曳航式システムがあり、曳航式システムにおいては最大4ノットでの調査を可能とし、より大規模なプロジェクトにおいて時間短縮と確実なリスク排除を可能とします。
Bluebottle™ USV
Ocius Technology(オシウス)社
長期海洋調査用無人水上艇
Class:Bathy, Beth
風力/波力/太陽光によるハイブリッド動力で長期海洋調査を可能に
Bluebottle™ USV(ブルーボトル無人水上艇)は十分な電力が供給可能な大容量のペイロードを備え、広範囲の航行能力と数ヶ月の連続航海による海洋調査を可能にした、革新的な自律型ソリューションです。様々な海洋調査用途において、従来の有人調査でのコスト面や運用面に革新をもたらす優れたシステムです。
Bathy、Bethが主なクラスで、共に風力、波力、太陽光を利用して決められた海域を自律的に長期間調査することが出来ます。シーステート5での観測も可能とし、さらに暴風雨や強い向かい風ではセイルを格納して継続的な観測と運用を可能とします。
最新設計のBathy クラスにはセーリング型USVとしては希有な5kWディーゼル発電機も搭載し、最大4kW/平均850W(30日連続)の電力をペイロード観測装置に供給可能です。この豊富な電力のおかげで、沿岸水深測量に必須のマルチビーム測深機の搭載だけでなく、洋上風力発電サイトの事前調査に必要な地層探査ソーナーも搭載可能です。また科学魚群探知機、気象観測センサーなども搭載可能で、これらを含めて海上での1ヶ月から数ヶ月以上にわたる長期観測を可能にします。
SeaCAT USV
Subsea Tech(サブシーテック)社
マルチ・ドローンシステム無人水上艇
最大8日間の自律航行を実現した無人水上艇
SeaCAT USV(シーキャット無人水上艇)は、優れた自律航行と衝突回避システムを搭載し、水上・水面下近傍の衝突リスクの早期発見、自動回避、コース変更・復帰が可能なカタマラン型の無人水上艇です。
4トントラックや20ftコンテナ収納にて陸上輸送が可能で、多くの海洋調査用センサー(MBES、SSS、SBP、ADCP他)を搭載するだけでなく、小型の水中ドローン投入揚収や空中ドローン発着機能も備えた画期的な海洋調査プラットフォームです。
シーステート4での観測を可能とし、小型ディーゼル発電機によって最大で8日間、単独での多目的調査から一般的な有人調査船との同時協調運用など柔軟に対応して、洋上風力発電設備の海域での海底地形・地層調査、海象・気象観測、O&M検査に貢献します。
Subsea Tech社はEUのHorizon2020支援プロジェクトである「Sea Clear」に参画し、自律型ロボティクスによる海底ごみのマッピング、識別、回収を実現しています。
ロボティクス応用サービス
将来の海洋産業を支えるロボティクス・ソリューションの開発
量的、質的により多くの情報が必要となっている海洋関連産業での調査においては、従来の方法から、ロボティクスの積極的な活用へ変化し、効率化していくことが不可欠となります。当社では海洋物理探査をメインのサービスとしながら、海底地形・地層・地盤調査をより効率的に実施可能なソリューションの構築と、サービスを提供いたします。
ロボティクスの活用では、いくつかの調査を同時並行で実施して効率化を図り、より高精度、高解像度なデータ取得が可能となる調査サービスの確立すること、荒天環境下でも最大限調査を可能とし、かつ、人的要素を最小限として安全性を向上すること、など、多くの波及的効果が期待されます。当社では、グローバルにこのような調査ソリューションに積極的に取り組んでいるパートナー企業とも協業しながら、独自の調査ソリューションを継続的に開発、提供いたします。